【トライオートETF】既定ロジックを組み合わせたハイブリッド戦略で高利回り狙い

【トライオートETF】既定ロジックを組み合わせたハイブリッド戦略で高利回り狙い

この記事ではインヴァスト証券のETFの自動売買システムであるトライオートETFの紹介をしています。

ETFの中でTQQQ(ナスダック100トリプル)の自動売買に特化して僕もトライオートETFの運用をしているので具体的な設定、及び実績を公開する予定です。

TQQQ(ナスダック100トリプル)とは~トライオートETFとの相性抜群

まずはじめに今回の自動売買の対象としているTQQQ(ナスダック100トリプル)とは何ぞや?ということを解説していきたいと思います。その名の通り、TQQQはナスダック100の3倍の値動きをするように設計されており、そもそも値動きの激しいナスダック100に対し、さらに激しく乱高下するようなETFです。また、乱高下しつつもハイテク株が2010年代以降大きく上昇していることからもわかる通り、長期的には右肩上がりで上昇しています。

  • 乱高下が激しい
  • 長期的には上昇傾向

ということで、トライオートETFとの相性が抜群なのです。何故かというとトライオートETFは事前に決められたロジックに従い、繰り返し売買を繰り返してくれるので、乱高下してくれるとそれだけ同じロジックを淡々と実行してくれるので決済益が自然と積みあがっていきます。

また、長期的には上昇傾向であることから「買いポジション」を決済するタイミングが必ず現れることが期待できます。つまり、コロナショックのような暴落局面では一時的にTQQQも大幅に値を下げるので大量の「買いポジション」を保有することになりますが、そうした「買いポジション」は一時的に含み損を抱えることがあっても、どこかのタイミングでTQQQの上昇とともに決済されるので爆益につながるのです。仮に長期的に上昇が見込めない場合には、含み損を長い期間抱えたまま(最悪、永遠に抱えたまま)になってしまうので、投資効率が悪化してしまいます。

トライオートETFの設定~既定ロジックを活用した高利回り狙い

インヴァスト証券ではいくつかの既定ロジックが用意されており、1クリックで稼働が可能です。また、既定ロジックをカスタマイズすることも可能なので、簡単にかつ柔軟にロジック設定をすることができるのです。

僕が活用しているのは、こちらの2つのロジックです。いずれのロジックも全くのほったらかしで運用することも想定して幅広い値動きに耐えうる注文、証拠金推奨になっていますが、多少のリスクをとってこまめな設定調整をすることでよりハイリターンを狙っています。

  • ナスダック100トリプル_大暴落でも継続運用
  • ナスダック100トリプル_ヘッジャー

ナスダック100トリプル_大暴落でも継続運用

こちらはナスダック100トリプル(TQQQ)に対し、

  • 1~150ドルの範囲で1ドル刻みで買い注文設定(全部で150本)
  • それぞれの買いポジションに対し、8ドル上昇したタイミングで利確

するロジックが組まれています。つまり、「長期的には最高値を更新する」という前提のもと大暴落してもポジションを増やし続けるような仕掛けになっています。ただ、TQQQの値が150ドルを超えるとそれ以上の買いポジションを保有しないような仕組みになっていることは認識しておいてください。というのも、TQQQは歴史的に150ドルを大きく超える状態が続くと分割されてしまうのと、一時的な過熱状態で150ドルを突破した場合にはすぐに下がってしまう可能性が高いので、高値掴みを避けるためという意図もあるようです。

必要証拠金は1~150ドルそれぞれで1つずつ注文する場合(数量=1)には140万円程度必要になりますが、実はこのロジックは「1~100ドル」、「101~150ドル」の2つのグループで構成されており、例えば100ドル以上の高値圏で推移している場合には、「1~100ドル」の注文は非稼働にしておくことで必要証拠金を抑えてより効率的に運用することができたりもします。後段で僕の戦略も紹介しますが、TQQQの価格帯によって、稼働するロジックを調整しています。

注文 推奨証拠金(各ポジション1単位ずつ保有する場合)
101-150ドルの50本のグループ 約50万円
1-100ドルの100本のグループ 約90万円
Total 約140万円

また、各グループの注文を適宜間引いたりすることも簡単にできるので、より資金効率を高めるために例えば131-150ドルの注文だけを稼働させるといった対応も可能です。ただ、下落すればするほど評価損が拡大し、ポジションもどんどん増えていくことになるので下落を想定した現金は準備しておく必要あります。(現金でなくてもすぐに現金化できる資産でもよいです)

下の図が簡易的ではあるものの、必要資金の目安となります。

①TQQQが150ドル以上の時にロジックを稼働させた場合に0ドルまでの暴落を想定した必要資金

必要資金=必要証拠金+評価損
・必要証拠金:150本×500円
 ※TQQQの円換算価格が500円以下の場合の必要証拠金は一律で500円
・評価損:下記の総計
  150ドルの建玉:(0-150)×ドル円レート
  149ドルの建玉:(0-149)×ドル円レート
    ・
    ・
    ・
  1ドルの建玉:(0-1)×ドル円レート

この計算結果が図でも示されている約130万円です。(1ドル110円想定)

②TQQQが150ドル以上の時にロジックを稼働させた場合に100ドルまでの下落を想定した必要資金

また、①同様TQQQが150ドルの時にロジックを稼働しても、100ドル程度までの下落を想定して資金を効率的に運用したいという場合には約25万円で十分ということになります。

ただし、この「ナスダック100トリプル_大暴落でも継続運用」の設定上、最初に稼働するタイミングにおいてはフルセット運用する想定での推奨証拠金≒140万円がないと稼働できないのでご注意ください。一度稼働した上で、不要な発注を停止し、資金を少なくすることができます。)

ナスダック100トリプル_ヘッジャー

こちらは全部で27本の注文がパッケージになったもので、

  • 9本の売り注文(01~09で番号が大きくなるほどより値動きが激しくなったタイミングで稼働し、利確幅も大きい)
  • 18本の買い注文(10~27で番号が大きくなるほどより値動きが激しくなったタイミングで稼働し、利確幅も大きい)

の2つのグループで構成されています。こちらも乱高下しつつも長期的には上昇傾向にあるTQQQの特性を踏まえ、「売り注文」で下落局面での利益確保も狙いつつ、「買い注文」を手厚めにしています。また、27本ある注文を柔軟に稼働/非稼働を設定できるので例えば「売り注文」は非稼働にして18本の「買い注文」だけにするといったかカスタマイズも可能です。

後述していますが、僕はこのナスダック100トリプル_ヘッジャーはTQQQの値が高値圏(=ナスダック100トリプル_大暴落でも継続運用でカバーできない150ドル以上)のみで稼働させる想定です。このため、リスクを低減するために利幅の狭い注文のみを有効にする戦略です。

TQQQの価格帯に応じたハイブリッド戦略

上位で説明した二つのロジックをTQQQの価格帯に応じて組み合わせているのが僕の戦略です。

  • TQQQが150ドル以下の場合 –> 「ナスダック100トリプル_大暴落でも継続運用」を稼働
    ※ただし、1~150ドルの全150本の注文をすべて稼働させるのではなく、値がさがるにつれて稼働注文を増やす
  • TQQQが150ドルを超えた場合 –>  「ナスダック100トリプル_ヘッジャー」を稼働

大まかな戦略は上記の通りで、価格帯が高い状態では投入資金を少なくて済むようにしています。

過去のTQQQの値動きに合わせた具体的なイメージが上図です。「ナスダック100トリプル_大暴落でも継続運用」については前日終値に対して±20~30の範囲の注文が稼働していれば耐えうるはずなので、150本全てを稼働させるのではなく、範囲を絞って必要資金をコントロールしています。

「ナスダック100トリプル_ヘッジャー」は、基本的には150ドル以上で稼働させていますが、どうしても下落局面では置いて行かれてしまう(建玉が含み損のまま残ってしまう)のでそれを加味した資金が必要です。仮に160ドルの建玉が100ドルまで下がることを想定した場合には、

(160-100)×ドル円レート(例:110円)+必要証拠金(TQQQが100ドルの場合は2,200円)
=8,800円

が、1建玉あたり必要になります。